投資を始めた理由②
前回は、投資をやらないリスクの話をしました。
今回は、もうひとつの理由である期待値についての話です。
期待値とは、簡単に言うと、100円投資して確率的にいくら返ってくるかのことです。
友達と100円出して取り合う場合、二人で200円、勝つ確率二分の一なので、期待値は100円。投資額と期待値が同じなので、やる意味なしとなります。
競馬やパチンコは期待値100以下です。なぜなら、参加者から集めた掛け金から、運営会社が運営費を徴収し、残りを分け合う形になるからです。前の例で言うと、友達と出し合った200円から、第三者が50円徴収して、残りの150円を友達と取り合うようなものです。
では、株式投資はどうでしょう?
これには株式投資の考え方を知る必要があります。
投資したお金は、投資先の企業の事業運営に使われます。物を売ったり、サービスを提供したりして利益が出たら、それを配当金として株主に還元します。つまり、どんどん利益が増えていく企業は、配当金もどんどん増えていくし、配当金目当てに投資家が群がってくるので株価も長期的には上がっていきます。
競馬やパチンコは参加者でお金を取り合いますが、株式投資は企業の事業活動による利益が分配されるので、仕組みが全くことなります。
これを頭に入れると、株式投資は投資先の事業活動による利益をどう見るか、で期待値が変わります。
単純に考えると、経済が成長している国は、利益も右肩上がりになるので、期待値100以上になる可能性が高いです。逆に経済が停滞・後退している国は、期待値100以下になる可能性が高いです。
つまり、成長国に投資する限り、損をする確率より、得をする確率の方が高いと判断したことが、投資を始めた理由の二つ目です。
投資を始めた理由①
家族も友人も誰も投資をしていない中、なぜ私が20代で海外株式を始めたのか?
その理由を書きます。
1 リスク回避
まず、リスクという言葉は、投資の世界では「振れ幅」「変動幅」という意味で使われますが、ここでは「危険性」という意味で考えます。
一般的に、投資はリスクが高いと言われています。それは、株価下落によって損をする可能性があるからです。
しかし、投資をしないリスクもあります。
リスク1
収入が給与に集中することです。怪我や病気で働けなくなれば、収入が止まってしまいます。会社は甘くありません。
また、会社に生活費を握られていることになるので、どんなに納得できない命令でも従わなければなりません。収入が給与のみである限り、力関係は対等でなく、しゃちくと呼ばれる所以ですね。
リスク2
資産が日本円に片寄ることです。
少し話が飛びますが、単純に考えると、国力は「1人あたり生産性 × 人口」です。日本の人口が減少することは明らかで、日本の国力も減少すると思われます。そして、国力が落ちれば日本円の価値も下がる、と私は予想しています。
そのため、日本円だけを持っていると、世界の中で相対的に貧乏になっていきます。一方、成長国の資産も持っていれば、成長を享受できるので、リスク分散になります。
リスク3
お金の流れの変化に乗れないことです。
企業の利益が増えたときに、従業員に支払う給与を増やしますか?それとも、配当金を増やしますか?
私は配当金が優先される傾向があると思います。特に日本ではこの傾向が強まっています。お金の流れが給与から配当金に傾いている以上、受けとる側も株を買ってすくいあげることが必要と感じました。
ちなみに、税金面でも配当金は優遇されています。所得税は累進課税、配当金や株売却益は約20%で固定。ザ・資本主義社会ですね。
以上が、投資をやらないリスクの説明です。
長くなったので、もうひとつの理由はまた今度!